不動産会社選びで、口コミが読まれる場面
部屋探しや住まいの売買を考えるとき、多くの人は物件をポータルサイトで探す一方で、どの不動産会社に相談するかを、Googleマップの口コミで比べることがあります。同じ物件を複数の会社が扱っていることも多く、「対応が丁寧か」「無理に契約を急かされないか」「契約後のやり取りはスムーズか」といった、会社の対応そのものが選ぶ決め手になるからです。
住まいの契約は金額が大きく、何度も経験するものではありません。そのため、実際に相談した人の声は、初めて不動産会社を訪れる人にとって大きな安心材料になります。この記事では、賃貸・売買の仲介を行う不動産会社が、口コミを集めて集客に活かすための考え方を解説します。
口コミに書いてもらいたい内容
不動産会社の口コミで、これから相談先を探す人の参考になるのは、たとえば次のような内容です。
- 希望をよく聞いて、物件を提案してもらえたか
- 物件のよい点だけでなく、気になる点も説明してもらえたか
- 内見や契約の手続きがスムーズだったか
- 契約後や入居後の問い合わせにも対応してもらえたか
こうした内容は、物件の情報では伝わらない、会社の姿勢を表すものです。
お願いするのに向いた時期
不動産会社の場合、来店や内見の直後よりも、契約や引き渡しが終わった後のほうが、お客様も全体を振り返って口コミを書きやすくなります。具体的には、次のような時期です。
- 賃貸の契約が終わり、鍵をお渡しするとき
- 売買の引き渡しが終わったとき
- 入居後の最初の問い合わせに対応した後
契約に至らなかったお客様にも、相談のお礼とあわせてお願いすることはできます。満足していそうなお客様だけを選んでお願いすることは、Googleのポリシーに反するため、すべてのお客様に同じようにお願いしましょう。
鍵の受け渡しの際にお渡しする書類の中に、QRコードと一言を添えたカードを入れておくと、お客様が落ち着いたときに投稿できます。お願いの言い方の例は、関連コラム「口コミのお願いの仕方」で紹介しています。
担当者の名前と、お客様の住まいの情報
不動産会社では、一人のお客様を一人の担当者が最後まで担当することが多く、口コミにも担当者の名前が書かれやすい業種です。お客様が自分から担当者の名前を書くことは問題ありませんが、店舗から「担当者の名前を書いてください」とお願いすることや、担当者ごとに口コミの件数の目標を設けることは避けましょう。特定の名前が不自然に多い口コミは、評価の操作と受け取られるおそれがあります。
また、口コミへの返信では、お客様の住まいに関する情報に特に注意が必要です。物件の名前や所在地、間取り、家賃や売買の金額、引っ越しの時期などは、お客様を特定したり、住まいを知られたりすることにつながります。お客様が口コミに書いていたとしても、返信で繰り返したり、詳しく触れたりすることは避けてください。
書きやすくする工夫
契約の手続きを終えたばかりのお客様は、引っ越しの準備などで忙しく、口コミを後回しにしがちです。短い時間で投稿まで進められるようにしておくと、協力してもらいやすくなります。
店舗向けの口コミ管理サービス「ComiSta(コミスタ)」では、お客様がQRコードを読んで選択式の短いアンケートに答えると、回答をもとにした口コミの下書きが表示されます。お客様はその下書きを自分で確認・修正してから投稿します。アンケートの設問を「提案の内容」「説明のわかりやすさ」「手続きのスムーズさ」など、物件や金額に触れない内容にしておくと安心です。
不動産会社が口コミで注意したいこと
口コミを集めるときは、次の点に注意しましょう。
- 口コミの投稿と引き換えに、仲介手数料の割引や商品券などを渡さない
- 評価や書く内容を指定しない
- 社員や関係者が、自分の会社の口コミを投稿しない
- 口コミを会社の広告に使う場合は、その内容が事実に基づいているか、誇大な表現になっていないかを確認する
不動産の広告には、業界の公正競争規約など、独自のルールもあります。口コミを広告に転載することを考えている場合は、事前に確認しておきましょう。口コミの一般的なルールは、関連ページ「口コミの法律・ルール解説」でまとめています。
まとめ:契約の後に、会社の姿勢を伝えてもらう
不動産会社の口コミは、物件の情報では伝わらない、会社の対応や姿勢を、これから相談先を探す人に届けるものです。契約や引き渡しの後に、すべてのお客様に同じようにお願いし、返信ではお客様の住まいの情報に触れないよう注意しましょう。
