士業事務所向けガイド

士業事務所の口コミを増やす方法|守秘義務と広告の規程を守ってお願いするには

税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士などの士業事務所がGoogle口コミを増やすための具体的な手順を、業種特有の事情に絞って解説します。

業務が一区切りしたときのお願い、書類の送付に添えるQR動線、返信の書き方を一つの流れで整理します。

口コミ施策で特に注意したい、守秘義務、各士業の団体が定める広告の規程、依頼の事実を返信で明かさないことについても触れます。

本記事は2026年9月時点の情報です。

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なぜ士業事務所にとってGoogle口コミが重要なのか

士業に相談するのは、相続や会社の設立、確定申告など、人生や事業の節目であることが多く、依頼する側は「話しやすい先生か」「説明はわかりやすいか」「費用は事前に示してもらえるか」を気にします。こうした点は実際に依頼した人の声からしかわからないため、口コミが事務所選びに大きく影響します。

士業事務所を探す人の多くは、「地域名+税理士」「駅名+司法書士」「地域名+相続 相談」といったキーワードで検索し、Googleマップに表示された事務所を比べます。取り扱う業務や料金の目安はホームページで確認できますが、相談のしやすさ、連絡の早さ、説明のていねいさといった点は、口コミから読み取ることになります。

特に、「専門用語を使わずに説明してくれた」「費用の見積もりを最初に出してくれた」といった声は、初めて士業に相談する人にとって大きな安心材料になります。紹介で依頼先を決める人も、紹介された事務所の口コミを確かめてから連絡することが少なくありません。

また、Googleマップ上で見つけてもらうための施策であるMEO(えむいーおー、Map Engine Optimization)においても、口コミの数と質は重要なシグナルの一つとされています。口コミを増やす取り組みは、評判づくりであると同時に、地図上で見つけてもらうための土台づくりでもあります。

士業事務所で口コミが増えない3つの理由

士業事務所で口コミが思うように増えない背景には、主に次の3つの理由があります。

1

依頼したことを知られたくない人が多い

相続や借金、離婚、会社の手続きなど、依頼の内容によっては、士業に相談したこと自体を周りに知られたくない人が多く、名前が表示される口コミには投稿をためらいがちです。

2

お願いしてよいか迷う

守秘義務や広告の規程を意識するあまり、依頼者に口コミをお願いしてよいのか判断がつかず、取り組みを見送っている事務所もあります。

3

業務の終わりがはっきりしない

顧問契約のように長く続く業務では、区切りの場面がわかりにくく、お願いするきっかけをつかみにくいことがあります。

口コミを増やす具体的な方法

口コミを増やすには、業務が一区切りした場面でお願いし、依頼者が自分の判断で落ち着いて投稿できる仕組みを整えることが有効です。次の4ステップで整えていきます。

  1. STEP1

    Googleビジネスプロフィールを整備する

    事務所名・住所・電話番号・受付時間・休業日・事務所の外観や入口の写真を最新かつ正確な状態にします。取り扱う業務、初回相談の方法(来所・オンラインなど)、駐車場の有無なども載せておくと、初めての人が相談しやすくなります。

  2. STEP2

    業務が一区切りしたときにお願いする

    登記の完了、申告書の提出、許可の取得など、業務が一区切りしたときに短くお願いします。顧問契約の依頼者には、決算や年末調整が終わった時期などを区切りにするとよいでしょう。満足していそうな依頼者だけを選ばず、同じ区切りの場面ではすべての依頼者に同じようにお願いします。

  3. STEP3

    完了の書類の送付にQR動線を添える

    完了の報告書や控えの書類を送るときに、QRコードを添えた案内を同封しておくと、依頼者が落ち着いてから投稿できます。投稿は任意であること、口コミには投稿した人の名前が表示されることもあわせて伝えます。アンケートの設問は「説明のわかりやすさ」「連絡の早さ」「相談のしやすさ」など、依頼の内容に触れないものにします。

  4. STEP4

    届いた口コミに返信する

    返信では、依頼の内容はもちろん、依頼を受けたかどうかにも触れないようにします。お礼は「口コミをお寄せいただきありがとうございます」のように一般的な言葉にとどめ、不満が書かれた口コミには、事務所に直接ご連絡いただくよう案内します。

ComiSta(コミスタ)は、QRコード経由のアンケートからAIが口コミ文章の下書きを生成し、依頼者が内容を確認のうえGoogleマップへ投稿できる仕組みを提供する口コミ管理SaaSです。投稿は依頼者本人の任意で行われ、文章は本人がアンケートで回答した内容に基づいて生成されます。口コミの内容をもとにAIが返信文の案を作る「返信アシスト」は、プロプランと複数店舗プランでご利用いただけます。

口コミ施策で士業事務所が注意すべきポイント

士業には法律で守秘義務が定められており、多くの士業では、それぞれの団体が広告についての規程を設けています。口コミへの返信や、口コミを事務所の宣伝に使うときも、これらにかかわるおそれがあります。以下は2026年9月時点の一般的な考え方であり、個別の判断は所属する団体の規程をご確認のうえ、必要に応じて団体の窓口にご相談ください。

依頼の事実を返信で明かさない

税理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士などには、それぞれの法律で、業務で知った秘密を漏らしてはならないという守秘義務が定められています。依頼者が自分で口コミに依頼の内容を書いていたとしても、返信でその内容を繰り返したり、「〇〇の手続きでは」と具体的に触れたりすることは避けてください。事実と異なる口コミへの反論でも、依頼を受けたかどうかを明かすことになる説明は避けましょう。

口コミを宣伝に転載するときは所属団体の規程を確かめる

各士業の団体の中には、広告の規程で、依頼者の体験談や、実績を実際よりも優れていると受け取られる表示などを制限しているところがあります。Googleマップの口コミは依頼者が自分の意思で投稿するものですが、事務所が口コミをホームページやパンフレットに転載すると、事務所の広告として扱われるおそれがあります。転載を検討する場合は、事前に所属する団体の規程を確認してください。

投稿と引き換えに特典を渡さない

Googleは、口コミ投稿の見返りに金銭やサービスを提供することを禁止しています。「口コミを書いたら報酬から割り引く」「投稿してくれたら次回の相談を無料に」といった案内は避けてください。

ステマ規制に配慮する

2023年10月に施行されたステルスマーケティング規制(景品表示法上の不当表示の指定)により、事業者の関与を隠した宣伝は規制の対象となります。職員や知人が依頼者を装って投稿する、口コミの代行業者に投稿を依頼するといった行為は行ってはいけません。

よくある質問

Q.士業が依頼者に口コミをお願いしてもよいのですか?▼
A.

口コミのお願いそのものは、多くの場合問題になりません。気をつけたいのは、書く内容を指示しないこと、投稿と引き換えに特典を渡さないこと、依頼の内容を返信で明かさないこと、口コミを宣伝に転載するときに所属する団体の規程を守ることです。判断に迷う場合は、所属する団体の窓口にご相談ください。

Q.顧問先にも口コミをお願いしてよいですか?▼
A.

問題ありません。決算や年末調整が終わった時期など、区切りの場面を決めてお願いするとよいでしょう。顧問先の事業者の中には、自社の名前で投稿することをためらう方もいるため、投稿は任意であることを伝え、重ねてお願いすることは避けてください。

Q.依頼していない人から事実と異なる口コミが書かれた場合はどうすればよいですか?▼
A.

返信で「この方からの依頼は受けていない」と説明すると、ほかの口コミについても依頼の有無を推測される手がかりになります。Googleのポリシーに反する口コミは、Googleビジネスプロフィールから報告できます。返信する場合は、事実関係には触れず、事務所に直接ご連絡いただくよう案内するにとどめましょう。

Q.AIで口コミ文章を作るとGoogleの規約違反になりませんか?▼
A.

ComiStaが生成するのは、依頼者自身がアンケートで回答した内容をもとにした文章の下書きです。依頼者が内容を確認・編集してから任意で投稿するため、実際の利用体験に基づく口コミとして扱われます。ただし、事務所が書く内容を指示したり、投稿の見返りに特典を渡したりしないことが前提です。

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